お墓には様々な石材が使われ、それぞれ特徴があります。
石材によって値段差も大きいですが、必ずしも価格･値段が品質を反映しているというわけではありません。
石材は取れる産地によって色や材質、耐久性が様々です。
一般に、お墓に使用するのに良い石の条件は、「硬い」、「水を吸いにくい」、「長持ちする」の3つです。
お墓は何代にもわたって受け継がれていくものですから、風化しにくい石を選ぶことが大切です。
近年は、比較的安価な外国産の石材が増えていて、国産石材の需要・採石量ともに減少しています。
しかし、国産石材には、希少価値が高まり、高級品として扱われるようになった石材もあります。
墓石に使う石材は、産地や成分などによって細かく分けると、300種以上あるのですが、大まかに言うと、「花崗岩」、「閃緑岩」、「斑レイ岩」、「安山岩」の4種になります。
花崗岩は石材としては「御影石」と呼ばれます。
神戸市の御影付近が産地として有名だったので、そう呼ばれるようになりました。
瀬戸内海沿岸をはじめ、茨城県、福島県、愛知県で多く産出され、産地によって目の粗さや色合いが異なります。
銘石として名高い「庵治石」も御影石です。
香川県の庵治地方で採掘される国内有数の石材で、長い年月を経ても、石の艶や彩色がほとんど変わらずに美しさが保たれています。
安山岩は江戸城築城に使用された神奈川県真鶴の「小松石」が有名で、人気があります。
日本列島は山地が多く、全国で様々な石材が産出され、国産の石は200種類以上の銘柄があります。
しかし、近年では価格の安い中国産などの外国産石材に市場を奪われて、銘柄の数も採石量も減っています。
一方で、ブランド・イメージが確立している国産の銘柄には、高級墓石材として安定した需要を誇っているものもあります。
庵治石 - 香川県産
大島石 - 愛媛県産
中国産の墓石は、国内産に比べて安い値段で購入できます。
その分、品質の悪いものが多かったのですが、最近は品質が向上しています。
そのため、墓石や外柵などでは、圧倒的に中国産の石材が多く使われるようになっています。
インドの石材は硬く色艶がよいのですが、使用される石種がある程度限定されているのが特徴です。
また、生産の安定性に欠けるため、インドからの輸入量は減少傾向にあります。
その他にも、ヨーロッパ、アメリカ、韓国など、世界中から墓石の石材は輸入されています。
また、近年の傾向としては、世界各国の原石が中国に輸出され、中国で製品化されてから日本に輸入されることが多くなっています。
大崎石 - 中国産
新大島石 - 中国産
白御影石 - 中国産
黒御影石 - インド産
